Pythonプログラムにおけるオブジェクトとデータ型について解説します。
オブジェクトとは
オブジェクト(Object)とは、数値や文字列などPythonプログラムにおける全てのデータのことです。例えば、あなたが書いたプログラムもオブジェクトの1つです。
データ型とは
データ(オブジェクト)には数値や文字列などがあります。このデータ(オブジェクト)の種類のことを「型」と呼びます。データ型には数値や文字列の他にもいろいろな種類があります。
データ型の種類
Pythonの代表的なデータ型の一覧です。
データ型 | type | 概要 | データの例 |
---|---|---|---|
論理 | bool | 条件が成立する(真)なら「True」成立しない(偽)なら「False」 | True |
整数 | int | 小数点を含まない数値 | 100 |
浮動小数点数 | float | 小数点を含む数値 | 3.14 |
複素数 | complex | 虚数には”j”または”J”をつける | 5j |
リスト | list | 複数のデータ(要素)を順番付けして格納(格納したデータの変更ができる) | [10, “abc”] |
タプル | tuple | 複数のデータ(要素)を順番付けして格納(格納したデータの変更ができない) | (10, “abc”) |
レンジ | range | 連続した数値(開始、終了、ステップを指定できる) | range(0, 3, 1) |
文字列 | str | シングルクォート「’」またはダブルクォート「”」で囲んだ全角半角のアルファベット、数字、記号、日本語など | “1560年 桶狭間の戦い!” |
集合 | set | 重複しない複数のデータ(要素)を順番なしで格納 | {10, “abc”} |
辞書 | dict | 「key」と「value」の組み合わせを1つのデータ(要素)として複数のデータ(要素)を順番なしで格納(格納したデータの変更ができる) | {“num”: 10, “string”: “abc”} |
データ型の確認方法
データ型の確認には「type()」を使用します。コマンドプロンプトに実行結果を表示する場合は「type()」の外側を「print()」で囲みます。
print(type(100))
プログラム(ソースコード)
データ型を確認するソースコードです。
# 論理型の確認
print(type(True))
# 整数型の確認
print(type(100))
# 浮動小数点数型の確認
print(type(3.14))
# 複素数型の確認
print(type(5j))
# リスト型の確認
print(type([10, "abc"]))
# タプル型の確認
print(type((10, "abc")))
# レンジ型の確認
print(type(range(0, 3, 1)))
# 文字列型の確認
print(type("1560年 桶狭間の戦い!"))
# 集合型の確認
print(type({10, "abc"}))
# 辞書型の確認
print(type({"num": 10, "string": "abc"}))
プログラム(ソースコード)の保存先
- 保存先(venv仮想環境):C:\code\py310\venv\trial
- ファイル名:sample_code_010.py
- エンコード:UTF-8
コマンドプロンプトでPythonのプログラム(ソースコード)を実行
実行すると「type()」で確認したデータ(オブジェクト)のデータ型が表示されます。(赤字部分)
つまり、すべての「データ」は「値」であり「オブジェクト」です。そして、すべてのオブジェクトには「型」があります。
(trial) C:\code\py310\venv\trial>python sample_code_010.py
<class 'bool'>
<class 'int'>
<class 'float'>
<class 'complex'>
<class 'list'>
<class 'tuple'>
<class 'range'>
<class 'str'>
<class 'set'>
<class 'dict'>
(trial) C:\code\py310\venv\trial>
まとめ
- オブジェクト(Object)とは、Pythonプログラムにおける全てのデータのこと
- データ型とは、データ(オブジェクト)の種類のこと
- データ型の種類は数値や文字列の他にも多数ある
- データ型の確認には「type()」を使用する
- すべての「データ」(もしくは「値」または「オブジェクト」)には「型」がある